私たちには、止め難い厄介な癖がある。それは自らと他を比較してしまう癖だ。意識、無意識に関わらず様々な対象と自らを比べてしまう。この気持ちの奥底には、「あの人より私のほうが…」という「優越感」を得ることで安心していたいという思いが見え隠れする。だがその思いの正体は「劣等感」だ。自らの不安が抑えきれなくなると、「嫉妬」という感情となって吐き出される。
ただ、私たちは他と比べる必要がない「個性(いのち)」という手掛かりを持っていることも事実だ。お互いの個性を尊重しあう「比べない視点」を一つ授かれば、嫉妬は徐々に萎縮していくに違いない。比較のない世界は、案外私たちの傍らにあるのかもしれない。
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