ただ念仏のみぞまことにておわします~『歎異抄』~
世の中で大きな事件が起こると、決まって人々は「真実を知りたい」という。
仏教的に考えてみよう。たとえば雨が降る。これは気象現象であって「事実」にすぎない。しかし私たちはそれを「雨が降って都合が悪い・都合が良い」と見る。これを「現実」という。つまり必ず都合(煩悩)を入れて事実を見ているのが人間である。よって煩悩で眼が曇っている人間は決して「真実」を見ることができない。これが仏教の人間観である。
親鸞聖人はこの世の中に真実はないと感得された。毎日煩悩で右往左往する私たち。真実を知ることではなく、真実そのもの、阿弥陀如来に手を合わせ、その名を称える(念仏)ことこそが大切なのだ。
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