裏を見せ 表を見せて 散るもみじ ~良寛~
子ども好きで穏やかな良寛さん。その人柄の良さは後世の誰もを惹きつける。しかし彼の死因は直腸癌、あるいは大腸癌だったと言う。小説などに美しく描かれた末期と異なり、おそらく痛みと苦しみの中で亡くなっていかれたのではないだろうか。
しかし、だからと言って彼の生き様や人柄はいささかも色あせることはない。苦楽、盛衰、悲喜…人生の終わりにどちらを迎えようと、一人の人間が生き抜いた価値は変わらない。ちょうど紅いもみじの美しさは裏と表の双方があって成り立つように。人の一生は繰り返せず、変わってもらえず、必ず終わりが来る。そしてその終わりがいつ来るかわからない。終わりを見つめつつ今を大切に生きたい。
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