人生から返ってくるのは いつかあなたが投げた球 ~斎藤 茂太~
母が介護施設に入ることとなった。色々と身の回りのものを買い揃えようとしたら、わずかな日用品だけでいい、と言われた。若い頃はといえばあれやこれやと買い揃える日々だったが、そこから母のように少しずつ手放してゆくのが、私たちの人生なのかもしれない。
しかしかつて、母が庭のツルを指差し「あれは鶴首南京だね」と語ったことも思い出した。調理で廃棄した種が、力強く芽吹いたのだ。それが不要な物とばかり思っていた私は、そのとき何か大切なことを見失っていたと感じた。
人生で何を手放し、何が残るのか。親鸞聖人はそれを「簡ぶ」と仰った。母の簡びを見守りたい。
電話でのお問い合わせ先
- 申経・納骨・ご法事・仏前結婚式について
- 06-4708-3276
- 団体参拝・ブットンくんグッズ、
書籍販売と発送について - 06-6251-5820
- 書籍の発行・講座・南御堂新聞について
- 06-4708-3275