人間とは 他と自分を比較しないと 幸福も不幸もわからない まことに厄介な生き物です〜 平野恵子 〜
私たちは、自分の正しさによって作った「ものさし」によって、損か得か、勝った負けたと、あらゆるものをはかっている。「あの人よりは幸せ」「あの人よりは駄目だ」と、知らず知らずのうちに他と比べてみては、自分の優劣を自分でつけてしまう。そのような比較から、優越感にひたっては幸福と感じたり、劣等感から不幸と感じているのではないだろうか。まさに人間の迷いの在り方がそこにあるのだろう。
仏の教えは、そんな私たちの姿を照らし出し、比べる必要のない、ありのままの私として生きていく道を示してくださっている。「幸福とは何か」ということを、仏の教えに訪ねてみたい。(う)